11月8日、地元の岩淵水門で進められている耐震工事を北区議の皆さんとともに視察しました。
岩淵水門は、私の地元北区にあり、荒川と隅田川の分岐点に位置します。荒川上流から来た水がこの水門で荒川と隅田川に分かれ、大雨で増水すればゲートを閉めて隅田川へ流れるのを防ぎます。ひとたび洪水が埼玉など荒川上流で起きれば、岩淵水門が首都東京を洪水から守る「水害対策の要」としての役割を担い、まさに命綱とも言うべき極めて重要な水門です。
実は、岩淵水門から下流の荒川は、明治43年の洪水をきっかけに新たに掘られた放水路。大正13年に放水路と水門が完成して今年で90年になります。今の岩淵水門(通称「青水門」)は、昭和57年に完成した2代目(初代は「赤水門」として隣に現存)ですが、現在耐震工事が進行中。これは、首都直下地震など巨大地震が発生した場合に柱が座屈してゲートが閉まらなくなるおそれがあるため、鉄筋を増やして強度を増す工事です。
首都直下地震の発生が台風など荒川上流の増水と重なれば、ゼロメートル地帯や地下鉄、地下街が多い東京の下町は複合災害で壊滅的な被害となる恐れがあります。それを防ぐための耐震化工事は、地元だけでなく、首都東京の安全・安心にとって極めて重要です。
近年は雨の降り方が変わってきて、局地化、集中化、激甚化しています。「想定外」の結果を起こさないよう、あらゆる事態を想定しながら、命を守る防災・減災対策に万全の対策を打っていきます。