8月26日、東京都の三宅島と新島を視察しました。南海トラフ巨大地震が発生した場合、静岡県から高知県に至る各地域に30mにも及ぶ津波が襲来するため、その対応を急いでいますが、反対の海側にある離島の津波対策も重要です。その観点に立って、両島で村長さんをはじめ関係者と打ち合わせをしました。
火山島である三宅島は、数十年に一度の割合で大規模な噴火を繰り返しています。2000年の大噴火の際、私は現地へ行って対応。全島避難の方々と同じ船で帰ってきた経験があります。今年に入って何回か地震があり、心配していましたが、現在は落ち着いています。櫻田昭正村長から、「多くの砂防堰堤が建設されたことが、最も島民の安心につながっています」とのお話がありました。津波(三宅島では最大17m)への対応という視点も加えて打ち合わせを行いました。
その後、新島に移動。新島は、南海トラフ巨大地震が起これば最大約30mの津波に襲われると想定されている島。しかも、人口約2300人のほとんどが低地部に住んでいる上に、夏のシーズンにはサーフィンや海水浴に多くの観光客が訪れるため、いかに避難を的確に行うかが課題です。出川長芳村長からは、標高と避難ルートを記した「津波避難マップ」を各戸や
民宿に配布している取り組みの紹介がありました。また、高齢者の避難や津波情報の迅速な伝達などの課題が提起されました。
また、三宅島でも新島でも、発電所が海岸沿いにあるため、高台への移転や発電車の配備も課題です。
南海トラフ巨大地震対策に万全を期すために、有意義な視察ができました。さらに頑張ります。